手術後の傷口
目が覚めると病室のベッドの上でした。県外から来てくれた父と妹が目の前にいて、父が一生懸命私の名前を呼んでいました。私は身動きがとれずそのままベットに寝転んでいましたが、しっかり会話はすることができました。
腕には点滴が刺さり、尿道には管が刺さっていて、なんとも言えない違和感と気持ち悪さですごく辛かった。
一番心配していた胸の傷口ですが、痛みは何にも感じませんでした。右側の腋にもリンパ節生検でメスが入っていますが、こちらも痛みを感じることはありませんでした。
この病院では手術中から鎮痛効果が強く、長時間効果がある鎮痛剤を使用しているらしいです。痛みを感じないで済んだのはこの鎮痛剤のおかげです。本当に良かった。
手術前に購入したストロー付きのコップも結局使いませんでした。ただこの日は怖くて傷口は見れませんでした。
翌日には尿道の管は外され、点滴はしたままですが歩くこともできました。歩けるってとても素晴らしい事だと実感しました。次の日の午後には点滴も外され、退院です。傷口もこの時初めて見ることができました。
手術後、自分の胸を見てかなりショックを受けると思っていたのですが、しこりを取った後、回りの肉を寄せてうまく手術してくれたので、胸の大きさは一回り小さくなりましたが、胸の崩れは最小限にとどめてくれていました。
退院後はまだ車の運転が不安だった私を、一番最初に相談した同じ職場の方が車で迎えに来てくれ、家まで送ってくれました。とても感謝しています。
1人暮らしだった私は、この日から家の事を1人でやらなければいけません。痛みはないけど家にいても歩くたびに怖くて不安でした。